問い合わせ対応マニュアルの作り方|活用するメリットとポイント

2023.10.12

顧客対応の品質を高めるためには、問い合わせ対応マニュアルを活用することが重要です。問い合わせ対応マニュアルには、トラブルへの対応方法を記載することで、応対品質の安定化や業務効率化を図ることができます。本記事では、問い合わせ業務にマニュアルを活用する重要性や注意点に加え、マニュアルの作成手順、作成時に意識すべきポイントを解説します。カスタマーサポートやコールセンター(コンタクトセンター)の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

問い合わせ対応にマニュアルを活用するメリットと注意点

まずは、問い合わせ対応の業務でマニュアルを活用するメリットとデメリットについて確認しておきましょう。

問い合わせ対応にマニュアルを活用するメリット

問い合わせ対応マニュアルの活用によって、3つのメリットが期待できます。

応対品質の向上が期待できる

マニュアルの活用により、応対品質の均一化を図りやすくなります。オペレーターの経験や知識差によるバラつきを減らすことができるからです。マニュアルにはトークスクリプト(電話での受け答えをまとめたもの)を含めることで、新人が即戦力として問い合わせ対応することも可能になります。

業務の効率化につながる

問い合わせ対応業務をマニュアル化することで、定型的な問い合わせへの対応時間を短縮できます。マニュアルには、電話応対のステップを明確に記載することで、無駄のない受け答えをしやすくなるからです。

また、社内の情報格差は生じにくくなり、特定の業務が属人化するリスクも解消されます。そのため、担当者が不在の場合でも業務がストップするような事態を回避できます。

リスクマネジメントを行いやすい

問い合わせ対応のリスクマネジメントとは、顧客からのクレームや予期せぬトラブルなどのイレギュラーに備えることです。具体的な対策としては、過去にあったトラブルの事例と解決策をマニュアルに記載することが有効です。

イレギュラーが発生した場合、マニュアルを参照することで対応が容易になるため、オペレーターの安心感にもつながります。

問い合わせ対応にマニュアルを活用する注意点

マニュアルに頼りすぎることで、イレギュラーな対応への問題解決力が低下するおそれがあります。過去に発生したイレギュラーな事例は別として、基本的にマニュアルに載っていない内容に対応するには、個人の経験や知識を共有し、FAQを整備することによって補完する必要があるのです。

また、マニュアルは定期的に更新作業を行い、最新の状態に保つことが重要です。内容が古いままだと利用されなくなるので、導入の際は社内で運用体制を整備しなければなりません。

問い合わせ対応マニュアルの作り方

次に、問い合わせ対応マニュアルの作成手順を解説します。ここでは一般的な作成方法を紹介しますが、専用ツール(マニュアル作成ツール)によって効率化することも可能です。また、動画やナレッジ蓄積用ツールを導入すれば、マニュアル自体の利便性や価値を向上させられるので、必要に応じて導入をご検討ください。

Step1.業務フローの把握と整理を行う

マニュアルを作成する前に、問い合わせに関わる業務の全体像を把握しましょう。フローチャートを作成して、問い合わせ対応業務の分類と整理を行いつつ、業務の流れを確認するのが望ましいでしょう。

この作業は、Step2以降においてマニュアルの構成や順序を適切に作成することに役立ちます。見出し・小見出しの付け方にも関わるので、電話に出てから切るまでの一連の流れを詳細に図式化することが重要です。

Step2.マニュアルの構成を作成する

このステップでは、マニュアルの全体的な構成やレイアウトを定めます。読み手が必要な情報を素早く見つけられるよう、以下の点に留意してください。

  • 目次を設ける
  • 分類した業務を見出しで階層化する
  • 文字の装飾やインデントの調整をする
  • 重要な項目をページ左上に記載(人の視線の動きを考慮)

その他、ビジネスマナーや会社の規則、言葉遣いなども記載しておくと良いでしょう。オペレーターは企業の顔なので、丁寧な電話対応ができれば自社商品やサービスの印象が向上します。

Step3.テスト運用を行い、内容をアップデートする

マニュアルの完成後には、テスト運用を行ってください。最初から完璧なマニュアルを作ることは難しく、実際の問い合わせ対応を通じて問題点を発見する必要があるからです。明確になった課題に基づいて内容をアップデートし、完成度を高めてください。以下に具体的なチェックポイントを示します。

  • 未経験者でも同じ手順を実行できるか
  • 手順が分かりにくい箇所はないか
  • 不具合や抜け漏れはないか

注意点として、必ずしも現場の意見が全て正しいわけではありません。スタッフが新しい業務フローに慣れていないだけの可能性もあるため、客観的な判断を心がけましょう。

Step4.現場で使用して改善を繰り返す

テスト運用を終えてからも、定期的なメンテナンスは欠かせません。例えば、新たな商品やサービスを提供する際には、マニュアルのバージョンをアップデートする必要があります。顧客から寄せられる質問やクレームの内容も変わるので、対応方法を改善していきましょう。

さらに、本格的な運用を開始してからも、オペレーター間での認識のずれや予期せぬトラブルの発生が予想されます。これらに適切に対処し、継続的にマニュアルを改善していくことが重要です。

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問い合わせ対応マニュアルを作るときのポイント

最後に、問い合わせ対応マニュアルの完成度を高めるためのコツを解説します。現場で活用されなければ成果にはつながらないため、ポイントを押さえて作成しましょう。

未経験者でも理解できる内容を心がける

マニュアルは誰が見ても理解できるように作成することが大切です。マニュアルを必要とする社員は主に新人スタッフであり、業務に関する知識が少ないからです。そのため、読み手のレベルを想定し、未経験者でも理解できるくらい噛み砕いて説明すると良いでしょう。具体的には以下の2点をチェックすることをおすすめします。

  • 専門用語を多用しない
  • 5W1Hを意識する

なお、専門用語を使わざるを得ないケースでは、用語解説を加えるようにしてください。

過去のデータを基によくある質問(FAQ)を取り入れる

よくある質問(FAQ)を記載しておくことで、問い合わせへのスムーズな対応が可能になります。スタッフはマニュアル通りに対応することができ、回答準備にかかる時間も短縮できるからです。定型的なやり取りに対しては、模範的な対処法を用意しておくと良いでしょう。

ただし、コールセンター業務においては、FAQだけでは対応できないイレギュラーな事態も発生します。相手が感情的になっている場合や変わった質問をされることもあるので、「過去のトラブル対応事例」などをまとめることをおすすめします

また、一見荒唐無稽な問い合わせであっても、その内容と回答を漏れなく記録し、関係者すべてが閲覧できるようにしておくことも重要です。すべての問い合わせの履歴を漏れなく残すことで、自然とよくある問い合わせの傾向は浮かび上がらせることができるようになり、FAQの精度向上に寄与することができます。

現場で使用しやすいレイアウトにする

スタッフが利用しやすいマニュアルにするためには、内容を充実させるだけなく、ビジュアル面を工夫することが重要です。レイアウトが整備されていない場合、操作性や検索性が低く、必要な情報を見つけづらいマニュアルになるためです。レイアウトの改善例としては、以下などが挙げられます。

  • 画像やイラストの挿入
  • 動画の活用

その他の工夫としては、ユーザーの自己解決を促すシステム(FAQシステム)を導入するといった施策が効果的です。

必要に応じて業務フローの改善まで行う

マニュアル作成の過程では、現行の業務フローが可視化され、業務の全体像を把握することができます。その中で業務フローの改善点(非効率な手順など)が見つかる場合があるため、必要に応じて業務内容自体の改善を行うことが望ましいです。こうすることで、以下のようなメリットが期待できます。

  • コストカット
  • リソースの有効活用
  • ミスの削減

業務改善で余った時間は、人材教育などに活用することも可能です。

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問い合わせ対応マニュアルの作成は適切な手順を踏みましょう

問い合わせ対応マニュアルを作成することで、応対品質の向上、問い合わせ業務の効率化、適切なクレーム対応の実現につながります。マニュアル作成時には、本記事で紹介した手順とポイントを参考にして、社内の誰もが理解できる内容にしましょう。そうすることで、業務の属人化も解消しやすくなり、経験の少ない新人でも一定の品質で仕事ができます。

ただし、注意深く作成した場合にも、運用後に内容の抜け・漏れが見つかる可能性があります。定期的に記載内容を更新して、マニュアルの実用性を高めていきましょう。

ディー・キュービックのAI FAQ構築サービスは、AIによるテキスト解析技術を活用して、短期間で適切なFAQを作成できるサービスです。応対履歴データをそのまま利用できるので、データ整備の負担が少なく、FAQの作成や更新にかかる工数の削減が期待できます。

また、作成したFAQはチャットボットや音声自動応答などに転用できるので、お問い合わせ対応の自動化や効率化につながります。 AI FAQ構築サービスの詳細はこちらをご確認ください。

参考:AI FAQ構築サービス(https://www.dcubic.jp/service/aiclerk/faqbuild-out/

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著者情報

ディー・キュービック株式会社 マーケティング部

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