カスタマーサポートはAIの活用でどう変わる?メリットや導入ポイント

2023.12.14

近年、さまざまなシーンにおいてAI(人工知能)の普及が進んでいます。これはカスタマーサポート(カスタマーサービス)やコールセンターも例外ではありません。今後は人間の力だけでなく、AIもうまく活用してサポートの品質を向上することが求められます。
そこで今回は、カスタマーサポートにおけるAIの活用例やメリット・デメリット、AIを導入する際のポイントについて解説します。AIの導入をサポートするサービスもご紹介しますので、カスタマーサポートの品質向上にお悩みの場合はぜひ参考にしてください。
40年積み上げたデータを元に、顧客毎のベストアンサーを提供。AI電話自動応答サービスはこちら(デモ電話できます)

カスタマーサポートはAIの活用でどう変わる?

AIは、カスタマーサポート業務の効率化や顧客体験の向上を可能にするテクノロジーです。以下では、AIの活用例や将来性について解説します。

カスタマーサポートにおけるAIの活用例

カスタマーサポートでは、AIチャットボットやAI電話自動応答サービスなど、AIを活用したサービスやシステムの導入が進んでいます。これらの活用によって、問い合わせ対応から後処理の補助、FAQ作成まで、これまで人間が行っていた業務を自動化できます。
例えば、AIチャットボットは顧客からの問い合わせに24時間365日対応が可能です。オペレーターは簡単な質問はAIに任せ、複雑な問い合わせのみに対応することができるため、労働生産性が向上し、働き方改革やDXの推進に寄与します。新たな人材を雇用するコストの削減、オペレーターの不在や対応の遅れによる機会損失の防止にも役立つでしょう。

あわせて読みたい

また、昨今急速にビジネスへの利用可能性が探られているのが生成AIです。生成AIとは、機械学習を通じて得たデータを基に、画像やテキスト、動画、音楽などのオリジナルコンテンツを生成するAIを指します。ChatGPTなどが代表例です。カスタマーサポートでは、FAQ作成の自動化やユーザーとの対話型チャットボットなどに応用されています。
AIサービス導入事例|ディー・キュービック(https://www.dcubic.jp/case/

カスタマーサポートの将来性


AI技術が目覚ましい進化を遂げるにつれて、「人間の仕事がAIに取って代わられるのでは?」という懸念を持つ方もいらっしゃるでしょう。実際、日本の労働人口の49%は、AIやロボットによって代替できる可能性が高いと指摘する研究結果も存在します。
しかし、カスタマーサポートの領域では、AIによって仕事がすぐになくなる確率は低いと考えられます。クレーム対応やイレギュラーな緊急対応などは、現時点においてはAIよりも人間が対応する方がユーザーにとって有益な結果をもたらしやすいと考えられるためです。
AIは基本的にプログラムされた範囲内でしか動作できないため、臨機応変な判断を要する業務には向いていません。例えば、前例のない複雑な問題や感情的なクレームに対応する場面では、AIではなく人間の柔軟な思考と対応力が求められます。AIと人間は、各々の得意分野に応じて役割を分担し、連携を強化することで共存が十分に可能です。

【出典】
「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」(野村総合研究所) https://www.nri.com//media/Corporate/jp/Files/PDF/news/newsrelease/cc/2015/151202_1.pdf
【出典】
「AIと共存する未来 ~AI時代の人材~」(野村総合研究所) https://www.mhlw.go.jp/file/05Shingikai12602000SeisakutoukatsukanSanjikanshitsu_Roudouseisakutantou/0000186905.pdf

カスタマーサポートでAIを活用するメリット・デメリット

カスタマーサポートにAIを取り入れると、どのようなメリットがあるのでしょうか。こちらではデメリットと併せてご紹介します。

カスタマーサポートでAIを活用するメリット

AIの活用は、カスタマーサポートの業務効率化につながります。AIによる自動化を図ることで、一般的な問い合わせはAIに任せ、人間はイレギュラーなサポートやAIでは判断が難しい事象に対する回答に集中できるためです。問い合わせ内容に応じてAIと有人対応を切り替えることで、顧客ニーズに適した解決策を提示しやすくなります
また、人件費の削減も大きなメリットです。簡単な問い合わせにはAIが対応することで、オペレーターや担当者の人数を抑えられます。削減したコストを製品やサービスの開発などに回せば、企業の競争力アップにもつながるかもしれません。
さらに、AIの導入は顧客満足度の向上にも寄与します。これまでのAIに対するイメージは、「画一的な回答で課題に対する適切な答えが得られない」「想定外の質問に適切に回答できない」など、ネガティブなものが先行していました。しかし近年は、AIが発展したことで待ち時間や放棄呼の削減、顧客にパーソナライズした精度の高い情報の提供などが可能になり、満足度の向上にもつながっています。
加えて、AIが得意とする大量データの効率的な処理を活かせば、顧客対応品質の平準化や向上も期待できます。具体的には、過去の問い合わせ傾向や注文履歴などを分析し、商品やサービスの改善点の絞り込みや、需要予測に基づく在庫管理などを容易かつ高精度に行えるようになります。

あわせて読みたい

カスタマーサポートでAIを活用するデメリット

AIの導入には費用だけでなく、設定にかかる工数などのコストもかかります。AIシステムやサービスを導入する際は、業務内容やチャネルに合わせてチューニングを行うケースが多く、導入後も定期的に分析と改善を行う必要があるためです。ただし、これらの作業を適切に行えば、業務効率化や顧客満足度の向上などのメリットをより大きく享受できます。
また、導入するシステムやサービスによっては、AIに関して専門知識のある担当者が必要な場合もあります。社内に適切な人材がいない場合は、高度人材の採用や既存スタッフの教育、AIの導入支援などを検討しましょう。

カスタマーサポートでAIを導入する際のポイント


AIは、導入するだけで業務効率化やカスタマーサクセス(CS)の実現などのメリットを得られるわけではありません。こちらでは、カスタマーサポートにAIを取り入れる際のポイントを解説します。

AI導入の目的を明確にする

カスタマーサポートにAIを活用する際は、最初に導入の目的を明確に設定しましょう。目的に応じて導入すべきシステムやサービスが変化するためです。
例えば、目的が「一般的な問い合わせ対応の効率化」であれば、FAQ作成機能を搭載したAIチャットボットや自動応答システムなどが適していると考えられます。「顧客満足度の向上」が目的の場合は、顧客関係管理(CRM)ツールと連携して、過去の問い合わせ傾向や注文履歴を分析できるAIシステムが有用です。顧客関係管理とは、顧客との良好な関係の構築・維持を目的とした取り組みを指します。

有人対応との連携を強化する

AIを導入する際は、有人対応との連携強化にも力を入れましょう。AIには得意な作業と苦手な作業があります。具体的には、よくある質問への対応や問い合わせ履歴の分析などは得意な一方、前述のとおりクレーム対応やイレギュラーな問い合わせへの対応などは苦手です。
そのため、AIの対応が難しい問い合わせに対しては、スムーズに有人対応に切り替えられるシステムが求められます。さらに、AIが収集したデータや対応履歴をオペレーターが参照できるようにすることで、より効率的で高品質なサポートが可能になります。AI導入を成功させるには、有人対応を補完する形でAIを活用し、双方の長所を活かしながら連携することが大切です。

AIを有効活用してカスタマーサポートの品質を向上させよう

本記事では、カスタマーサポートにおけるAIの活用方法や将来性、メリット・デメリット、AIサービスの選び方についてお伝えしました。AIの台頭が進む現代のビジネスシーンでは、カスタマーサポートでもAIの活用が不可欠となっています。AIをうまく活用することで業務効率化や人件費の削減、顧客満足度の向上といった効果が期待できます。自社の課題に合わせたAIシステムやツールを選択し、質の高いカスタマーサポートを提供しましょう。
ディー・キュービックのAIクラークでは、カスタマーサポートにおけるAIソリューションの導入をサポートしています。お客様の課題を踏まえて、電話対応やFAQ作成の自動化、自動化に向けた伴走サポートなどを提供しています。AIですべてを自動化するのではなく、お客様の状況に応じてAIの活用範囲を適切に設定することで、最小限のコストで効果を最大化することが可能です。
カスタマーサポートでのAI活用にお困りの場合は、まずは弊社担当者が詳しくヒアリングを行いますので、下記のページからお気軽にお問い合わせください。
サービス:AIクラーク(ディー・キュービック) https://www.dcubic.jp/service/aiclerk/

あわせて読みたい

コールセンターの運用委託から業務のデジタル化まで。
ディー・キュービックのサービス紹介動画はこちらから。

ディー・キュービックのAI電話自動応答サービスがコスパ最強

初期費用 月額費用 通話音声
テキスト化
サポート
体制
AI電話
自動応答サービス
250,000円~ 50,000円~
A社 300,000円~ 150,000円~
B社 500,000円~ 300,000円~

著者情報

ディー・キュービック株式会社 マーケティング部

ディー・キュービック株式会社は、1979年に設立されたコンタクトセンター運営・DX化の専門企業です。多様化するコミュニケーション環境の中で、アナログとデジタルでの「対話」から豊かな「顧客体験」を共創する企業として、クライアントの付加価値創造を支援しています。

記事一覧

サービスについてのお問い合わせに
つきましては、
下記よりお願いいたします。

お問い合わせはこちら